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理二の学生・OBOG・先生が語る 理科大Voice

学問そのものと存分に格闘できる素晴らしい場所

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  • 大阪大学大学院理学研究科数学専攻・溝口佳明さん(2020年3月理学部第二部数学科卒業)

はじめまして、理学部第二部数学科卒業生の溝口佳明です。私は社会人特別選抜試験で入学しました。この二部数学科というところがどういう場所か、私一個人の視点から、その体験に基づいて語っていこうと思います。結果として二部を受けることを悩んでいる人たちの助けとなればと願っています。

目次
・数学科を志望した動機
・なぜ理学部第二部だったか
・1年次
・2、3年次
・卒業研究 (+4年次)
・一日の流れ (1年次)
・お勧めしたいところ
・卒業後
・最後に


・数学科を志望した動機

そもそも数学を学びたいと考え始めたのは中学二年生の時でした。当時小説を読むのが好きだったのですが、たまたまサイモン・シン著の「フェルマーの最終定理」という文庫本を地元のスーパーにある小さな本屋で手に取り、なんだか面白そうだと思いその場で購入し家に帰って読みふけりました。その内容は「フェルマーの最終定理」が証明される過程で展開される様々なエピソードでした。証明に関する数学の内容を具体的にしっかりと書いていなかったのが幸いしてか、当時の自分はその様々なエピソードに感動し、ならば自分も将来は数学をやってみたいと思うようになりました。

・なぜ理学部第二部だったか

大学進学に際して以下の3つの条件を必須としていました。
 ・数学を学べる事、特に教育数学や応用数学ではなく、いわゆる純粋数学であること。
 ・可能な限り夕方や夜から講義が始まること (個人的な事情により昼間の活動に不安があった為に)
 ・学費がそれほど高くないこと
またさらに可能な限り
 ・筆記試験がないこと
をも求めていました。
この最初の2点を満たす学部学科として理科大の理学部第二部を発見し (当時も今もこの2点を満たす学部はこの理科大の二部しかないようです!) 、特に社会人特別選抜試験は書類審査と面接 (口頭試問含む) のみで選考されることを知り、これはちょうど求めていたものだったので受験をしました。

・1年次

1年次は必修科目と一般教養科目で時間割を埋めました。関門制度があるのでそれで留年してしまう人がいますが、周りを見てみると講義に毎回出席してノートを取っている学生は大抵進級できていると感じました。なのできちんと勉強していれば恐れることはないと思います。私自身、毎講義ノートを取り、可能な限り講義中に理解をし、帰宅中や帰宅後に不明点を考え続けて解決するという毎日を送っていました。場合によっては、次の講義後に前の講義の不明点を質問し解決に導かれることもありました。 (この時に、どこまではハッキリ分かっていてどこから分からないのかを判別し、どのように理解しようとした結果分からなくなってしまったのかを説明できるようにするために少なくとも一週間は考え続ける必要があると考えていました。 (今でも多かれ少なかれそう考えています。) ) また一般教養科目は、 (ドイツ語を別にして) 趣味の読書の範疇に収まってしまうので大変さを感じることはありませんでした。

・2、3年次

数学の専門科目が学年に合わせて徐々にとれるようになります。私の場合、2年次は特に必修の英語を最大限履修すると数学の取りたい講義が取れなかったので、2、3年で分けて履修することにし、数学の講義を優先して履修しました。3年次には。理学部第一部の講義も履修し、学びたい講義を最大限履修していました。講義以外では。先の1年生の時のような感じで勉強をしていました。勿論徐々に数学の内容も難しくなってきていたので、この科目にはこれだけの時間を割く・分からないところを悩むのは何時間まで等、意識的に時間配分をしていました。

・卒業研究(+4年次)

卒業研究では新田研究室に配属され、そこで初歩的な代数多様体とスキーム論を勉強していました。まずは最初に1年かけて勉強する1冊の本を決め、その後はその本の証明などの行間を埋めて発表するということをしていました。(行間を埋めるとは…数学書は主張の証明が全て丁寧に書いてあることは極めてまれ、いやそのようなことはないと言っても過言ではないので、その証明を本に書いてあることをヒントに(多くの場合はさらに別の本を何冊も参考にしながら!)自ら考えて一点も分からないところが無い様にするという作業のことです) もし自分ですべての行間を埋められたならば発表など必要ないと思われるかもしれませんが、自分の証明よりも筋の良い証明があることを先生に指摘されて発表後に再び同じ主張をその先生の仕方で証明をすると、実はより分かりやすい証明であることに気づいたり、このようなことを通して自分の証明技法の幅も拡張できます。さらに私は、同学科で学んだ人がその一連の発表を聞いて理解できるように本の中では省略されている概念の定義や命題なども補う形で準備をしていました。この過程で、なぜこの定義が必要なのか、この命題はあの命題の前に必要だなどといった流れを把握でき非常に勉強になったと思っています。
また4年次でもまだまだ数学の知識が足りないと感じていたので、卒業要件単位数を満たしているにもかかわらず、何単位か履修していました。

・一日の流れ (1年次)

以下に自分の基本的な1年次の生活リズムをまとめてみました。多くの二部生は昼も仕事・アルバイト等で活動していて尊敬に値しますが私にはそれは非常に難しく、また一日の活動の終盤に講義が入るとやはり眠気が襲ってくるので、講義に集中するためにもあえて昼夜逆転をしたリズムを可能な限り保っていました。個人的にも朝は苦手だったので、これは非常に良かったと思っています。

12:00~14:00 起床and御飯など
14:00~16:00 読書or勉強
16:10~16:40 通学
16:40~21:10 講義
21:10~22:30 大学内にて自習or友達とお喋り
22:30~23:00 帰宅
23:00~27:00 自宅にて読書or勉強
27:00 (翌3:00) 就寝


・お勧めしたいところ

二部は学費が安いにもかかわらず、大学の設備を何らの制限なく利用できる利点があります。例えば、朝から大学に来て講義開始まで図書館で勉強するといったこともできるので、十二分に勉強することができます。
さらに、3年次からは単位数の制限はありつつも理学部第一部の講義を学年に応じて履修することができるので、この制度を利用して二部の講義時間以外にも講義を履修をすることもできます。特に専門科目は担当教員によって講義内容が様々に変わるので、自分の興味のある分野の講義が二部にあるとは限りませんから非常に有益です。実際に私もこの制度を利用していました。

・卒業後

卒業後の今は他大学の大学院の数学専攻に所属しています。今後は能力と機会の許す限り数学を学び続けたいと思っており、ひとまずその最初の段階として数学の研究をする段階へとステップアップしていきたいと考えています。
追記として、二部に進学したい・した学生の中には大学院入試において二部だからという理由で何らかの不利益を被るかもしれないと不安に思われる方もいるかもしれませんが、数学専攻に関してはどの大学でも基本的に当日の試験の結果のみによって選考されるので、そのような心配はありませんのでご安心を。 (事前提出のレポートでの評価が伴うこともあります。)

・最後に

二部には様々な学生がいることは「ここがスゴイ!」のページでも触れられていますが、ただ単に「数学がしたい」という志だけの学生も十分受け入れられうるのがこの理学部第二部 (数学科) であることを強調したいと思います。大学について調べられる中で、単位取得の難易度、果ては留年がどうのこうのという非常に副次的な (!) 情報が多く見受けられたとは思いますが、そもそも真剣に学ぶことができるかという不安を持たれる方々には、それは可能だと伝えたいと思います。
もしあなたが大学で学びたいという意思を持っているならば、この理学部第二部はその選択肢に値する場所であると思いますし、もし入学されたならば、学問そのものと (私にはそれが数学でした) 存分に格闘されうる素晴らしい場所であることを保証します。ぜひ、思う存分学んでください。

学問そのものと存分に格闘できる素晴らしい場所

「フェルマーの最終定理」と卒業研究の本

学問そのものと存分に格闘できる素晴らしい場所

卒業研究のノート

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